3月有効求人倍率1・03倍に低下 新卒採用増など影響も

 求人情報厚生労働省が27日発表した3月の有効求人倍率(季節調整値)は1・03倍で、前月から0・02ポイント低下した。雇用の先行指標とされる新規求人数は前年同月比4・6%減少。同省は「新卒者採用や非正規雇用の正社員転換が増えた影響で、採用が控えられた可能性がある」(職業安定局)としている。

 正社員の有効求人倍率は0・63倍で、前年同月を0・01ポイント下回った。マイナスは2004年11月の調査開始以来初めて。

 また、06年度平均の有効求人倍率は1・06倍で、前年度を0・08ポイント上回った。1992年度(1・00倍)以来14年ぶりに、年度ベースでも1倍台に乗った。

 一方、総務省が同日発表した労働力調査によると、3月の完全失業率(季節調整値)は4・0%で、5カ月連続の前月比横ばいとなった。

 完全失業者数は、前年同月比8万人減の281万人。年度末に伴うパートタイム労働者などの契約切れが増えたとみられる。就業者数は同43万人増の6351万人だった。

 06年度平均の完全失業率は4・1%で、前年度比0・2ポイント改善した。



フジサンケイ ビジネスアイ - 2007/4/28